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ふるさと切手「信越の自然」の発行 [郵便局]

4月12日付で日本郵政公社より、6月1日(木)に発売される「信越の自然」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

越後三山 サンカヨウ 浅間山 サクラソウ


 パッと見て何か見覚えがあるような…と思っていたのですが....去年出た特殊切手「登山・山岳切手」と全く同じ構成なんですよね!!(@__@)
#同じ事は既にBlog「きってコレクションBlog」でも先に越されて言われていたとは....(^^;;(まあ、思うことは皆さん一緒なんですよね(^^;;)

槍ヶ岳 ミヤマオダマキ 穂高岳 ハクサンイチゲ


確かに、両者の題材を見比べていただければお分かりの通り、写真家がおさめた山岳と高山植物の写真を各2枚ずつ題材にしていたり(しかもシート構成も左から山岳→花→山岳→花となっているし)、これではまるっきり”パクりやないかぁ!!”と言われても仕方がないですよね(^^;;。
しかも、信越支社から発行される切手にしても、前回が長野県の「信州の花II」(ふるさと切手・長野県 2005年・50円×4種類)、前々回が「信州の花」(ふるさと切手・長野県 2003年・50円×4種類)、その前が「越後の花」(ふるさと切手・新潟県 2002年・50円×4種類)という風に、この数年間延々と図案だけ変えた全く趣旨の同じ題材ばかり出しており(敢えて画像は出しませんが、上記リンクを見比べて頂ければ全く同じやんか!!と思って頂けるはずです)、厳しい言い方をすれば、信越支社がいかに企画力が無いかをまた違った形で示したものであるとも言えるでしょう。 
信越支社(旧信越郵政局)といえば、蕗谷虹児の絵画を題材にした「花嫁」(ふるさと切手・新潟県 1997年・50円)や(絵柄が綺麗&可愛いので、一時期は爆発的に結婚式の招待状に使われることが多かった)、名の通り十日町の雪祭りの模様を描いた「十日町雪まつり」(ふるさと切手・新潟県 1999年・80円)等々、かつてはご当地の題材を上手く取り入れた切手も多かっただけに、もっと描く物があるだろう!!と思えてなりません。

 まあ、純粋にパッと見だけで言うならば、山岳を題材にした2種類は雪山の凛とした雰囲気が伝わり、まさに「絵葉書」的で非常にいいと思います(個人的には「浅間山」の構図が非常に気に入りましたが)。
一方、高山植物を題材にした2種類は....敢えて去年のHP上のネタをパクるならば(爆:原文はこちら)、どう見ても「メロディアンミニ」を思い出してしまうのは店主だけでしょうか(爆)。
また、このところ馬鹿の一つ覚え的に50円切手ばかり発行されていますので(今年に入ってふるさと切手で80円切手として発行されたのは悪名高き「一筆啓上・丸岡城」だけですし)、久々に80円切手が出る!!というのは使う側にとって実用的で嬉しい限りです(^^)。
#因みに、昨年でもふるさと切手で80円切手は4種類しか出ておらず(「山梨の花」「コウノトリ野生復帰」「四国八十八ヶ所の文化遺産 第2集」「最北の自然・北海道」の4種類)、Blog「切手市場 副管理人のひとりごと」のエントリー「今年の記念・ふるさと切手販売成績」によれば、使う側が同じようなことを考えていたからか、昨年のふるさと切手で最も発売枚数が多かったのは80円切手の「山梨の花」だったそうですが....
ただ、ご多分に漏れず、全発行枚数700万枚のうち、信越地方以外に供給される枚数は200万枚しかないとのことで(過去の報道発表を見ていると、全て管轄外が200万枚に一律設定されているのが気になりますが)、信越地方以外ではこれまたすぐに売り切れてしまいそうな気配ですが....また買えない!!とか怒ることになるのでしょうか(^^;;。

#一応、例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「国土緑化」の発行 [郵便局]

4月11日付で日本郵政公社より、5月19日(金)に発売される「国土緑化」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら
国土緑化

 毎年恒例の定番物切手ですが....毎回思うのですが、切手で毎年取り上げられる以外で「国土緑化運動」というのを聞いたことがないのは店主だけではないと思われますが(爆)。
#国土緑化運動とは林野庁主導の緑化推進運動のことで、1950年以降各地で植樹祭が行われるなど「ボランティア活動など森林・林業に対する国民参加の促進が主体」(EICネット環境用語集より引用)となっているものだそうですが....
まあ、その運動の趣旨上、その年の植樹祭が行われる場所の花や木が題材に選ばれるのですが、今年は岐阜県下呂市にてイベントが開かれることから、岐阜県の花が選ばれているという訳ですね。

 パッと見た感じは「ゲンゲ」の花の鮮やかさが至極印象に残りますし、「乗鞍岳」の背景を踏まえて全体的にすっきりとした印象を与えてくれるのですが....ただ、切手の趣旨上花を取り上げないと仕方がないのはまだしも、最近定番の県花を題材に挙げているのはまたかよ!!と思えてなりません(^^;;。
どうも、「ご当地のふるさと切手らしさを出す」という要因に「花切手が売れる」という要因を掛けて、県の花を題材にするという公式が出来上がっているのではないか、ひいてはそういう安直な考えが浸透しているのかと勘ぐってしまうのですが....
または、昨今国会で審議されている「愛国心」云々と絡めて、「郷土心」を植え付けるために県の花(及び木・鳥)を啓蒙させようという思いがあるのかとも思ってしまうのですが....
そう考えると、せっかくデザインは綺麗なのに、コンセプトの面で減点対象になる例だと言えましょう。

#一応、毎回恒例でHP「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「中国5県の花」の発行 [郵便局]

 3月22日付で日本郵政公社より、5月1日(月)に発売される「中国5県の花」の発行についての報道発表がされています。

(報道発表の全文はこちら

二十世紀梨の花と弓ヶ浜 ボタンと日御碕 モモの花と瀬戸大橋 モミジと宮島 夏みかんの花と青海島
 毎度毎度の県花(と県の名所)をあしらった連刷切手(しかもこの手の切手ではお約束的な50円切手)というだけですでに食傷気味ですが(爆)、先に報道発表された「近畿の花」が一風変わったイラストで一歩前に出ている感じなのに対し、この「中国5県の花」に関しては、何の目新しさもない、実に旧態然とした花切手でしかないと言い切れます(^^;;。
その理由として....
・この手の県花と各県の名所を題材にした切手は、今までに「九州の花と風景」(ふるさと切手 2005年・50円×10種類)や「神奈川県の花」(ふるさと切手 2004年・50円×4種類)、「関東花紀行」(ふるさと切手 2004年・50円×5種類)等過去にも多々出しており、それらと見比べても単に花と地名が変わっただけにしか思えない

・既に中国地方では、2000年に「中国地方の自然~花」というタイトルで、似たような題材とテーマで連刷切手を出しており、1990年の47都道府県の花切手を含めるとこれで県花が題材になるのは3度目である
#「中国地方の自然~花」(ふるさと切手 2000年・50円×5種類)
中国地方の自然~花

・しかも、今回の山口県の「夏みかんの花と青海島」は上記の「中国地方の自然~花」の「ナツミカンノハナ」と題材(夏みかんの花と青海島)が全く同じであり(後者は正式に題材は示されていないが、構図からして同じ青海島を描いているものかと思われる)、広島県の「モミジと宮島」に至っては、上記の「中国地方の自然~花」の「モミジ」だけでなく、「47都道府県の花・モミジ」(ふるさと切手 1990年・62円)とまで全く同じ題材(モミジと宮島)が描かれており、広島にはモミジと宮島しか描く題材がないのか!!と思えるほど辟易させられる
#「モミジ」(ふるさと切手 1990年・62円)
モミジ


まあ、純粋に「一枚の作品」として見てみると、特に「夏みかんの花と青海島」はこれからの夏のシーズンに合いそうな爽やかさがありますし、全体的に落ち着いたトーンで占められていますので、絵葉書とかに合いそうな気はしますが....
#余談ながら、先月かそこらの朝日新聞の「声」の欄で、絵手紙を送るのに花の絵柄の50円切手を使いたいが、すぐに売り切れて困るというご意見もありましたので、特に年配の方を中心にこうした花切手に根強い需要があるのは否めないのですが....
とはいっても、全体的に他の切手と比べた時に、どうしてもこの切手でないと!!というインパクトや鮮明感が完全に欠落しているのも事実ですし、ひいては作品としての面白みに欠けると言い切っても問題はないでしょう。
果たして他のBlogでの評価がどう出るかは分かりませんが、少なくとも店主はここまで魅力のない切手はそうそう無い!!とかなり低い評価を出しておきます(^^;;。
 
#一応、例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。

ふるさと切手「近畿の花」の発行 [郵便局]

3月3日付で日本郵政公社近畿支社より、4月3日(月)に発売される「近畿の花」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

一言で言えば、見事にまでここ数年(強いて言えば昨年来)のふるさと切手の傾向をこれでもか!!と集約させた切手だと言えるでしょう。
(勿論、良い意味で言っているのではないことはお分かりのことかと思いますが:爆)
その理由として....

1.無難な花の切手である

2.「~の花」という名称で、他の支社で使っていた企画を二番煎じ的に使っている
(例:「北海道の花」「山梨の花」「北陸の花」「神奈川県の花」「信州の花」等々)

3.絵柄も県花を使っており(各県の花は1990年発行の「47都道府県の花」で取り上げられている)、題材に新鮮味がない
(他に違った花を取り上げるのであればまた違ってくるのでしょうがねぇ....)

4.連刷になっており、購入者に負担が大きい形になっている
(いくら「1枚から販売します」とはいっても、1種類だけ纏めて買う人も少ないでしょうし、普通は全種類買ってしまうのが世の常ですよね)

5.50円切手として発行されている(昨年以降80円切手として発行されるケースは徐に減っている)

そう考えると、これだけでも見事なまでに面白みのない切手だと言えるでしょう(爆)。

 とはいっても、ここまでボロクソに言ってしまっては余りに可哀想(??)なので、ここは鬼にも情けと言うことで(??)、良い意味で気になった部分も挙げておくと....

1.6枚1組ということで、切手の配列が非常に特徴的である
※大阪府の「サクラソウ」と京都府の「シダレザクラ」が各4枚ずつで(前者は上から1列目、後者は下から1列目に配置されている)、残りの分は各3枚ずつ(上から2~4列目にそれぞれ1枚ずつ配置されている)となっていますが....

2.純粋にデザインとしてみるならば、「鮮やかに着物を染め上げる技法を用いて」いる点が印象的で、どこか温泉の浴衣をイメージさせるような作りが面白いと思いましたが....
(特に京都府の「シダレザクラ」が一番浴衣っぽい感じですが....)

3.そのデザインを手がけた方が「無線友禅師」という職業の方で、普通の絵描きさんやデザイナーさんを用いたところではない点が一味違う選定になっている

純粋にデザインだけで見ればユニークな作りだなと思える切手なのですが、いかんせん元の企画構成やコンセプトのあり方に問題がある分、かなり損をして見られていると言っても良いでしょう。
でも、「ヤエザクラ」や「シダレザクラ」等、時期的に丁度良い絵柄も含まれていますし、無難ではありますが、見方によっては無難にも面白くも使えそうな気はするのですが....
少なくとも、素直に割り切れない思いだけは強く残る一品なのは事実です(爆)。

#今回も、例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「一筆啓上・丸岡城」の発行 [郵便局]

2月16日付で日本郵政公社より、4月3日(月)に発売される「一筆啓上・丸岡城」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

一筆啓上 越前丸岡城(春) 越前丸岡城(夏) 越前丸岡城(秋) 越前丸岡城(冬)
 平成18年度初のふるさと切手になるのですが(同日発行予定の「近畿の花」についてはまだ報道発表がされていない)、平成18年度で唯一タイトルから地名が特定できるものですし、当たり前の事ながら「丸岡城」がモチーフにされるだろうとは思っていましたけど.... 
切手発行を連刷にして収入増を図ろうとしている試みは前から再三言ってきたお話ですが、同じ丸岡城の絵を背景のみ変えて四季毎に出そうとする(枚数を増やして販売する)とするのはいかがなものかと思えてなりませんが(^^;;。
まだ四季毎の丸岡城の風景を配置を換えて彩りよく描くのであれば納得もしますが(今まででも何度か有るパターンですし)、背景だけ変えて枚数を4枚にして出すというのは、いわば手抜きだ(もっと言えばあくどい商法だ)としか言いようがないと思うのですがねぇ....(^^;;
#因みにこの絵柄を見て、一瞬花札の絵柄かと思ってしまったのは店主だけでしょうか(爆)。
また、更なる枚数稼ぎとしか思えない(爆)「一筆啓上」の切手絵柄にしても、別にこれを単体で出す必要はないのではと思えてなりませんし....
#「愛」だの「Love Love」だの書いてますので、ラブレターにも使えるのかもしれませんが、その割には可愛らしくないし(爆)。

 ところで、以前「神戸ルミナリエII」の時でも述べたように、最近のふるさと切手の発行枚数は以前に比べて異様に減っているのですが、今回のこの「一筆啓上・丸岡城」も発行枚数は「400万枚(うち北陸三県で200万枚)」と、今までの発行枚数と比べて異様に少ない数字であることが伺えます。
この400万枚という数字をバラで数えるならば、実際には5枚一組なので80万組しか発売されないことになりますし、シートで見れば1シート20枚入りなので、実質20万枚しか発売されないという計算になるのですが....
いくら売れなさそうな切手だからとは言っても(爆)、ちと少なすぎやしないかとも思えますが....やはり郵政公社もリスクを少なくしたいのでしょうね(爆)。

#一応、例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。

ふるさと切手「河津桜」の発行 [郵便局]

 1月5日付で日本郵政公社より、2月1日(水)に発売される「河津桜」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

メジロと河津桜
河津桜

 一昨年10月に出された「平成17年度における特殊切手・ふるさと切手の発行計画」の中でポツンと平成18年発行として取り扱われていたものですが、お正月を明けてやっと絵柄が公表になりました。
「河津桜」と言われてもすぐには思い出せない人も(店主を含めて)多いのですが、静岡県賀茂郡河津町で毎年2月下旬から3月上旬に満開になるピンク色の桜のことを指すのだそうで、全国屈指の早咲き桜として名高いのだそうです。
#詳しい説明はこちら→河津桜桜まつり情報局
前述の報道発表では、「平成18年2月10日(金)~同年3月10日(金)開催予定の「第16回河津桜まつり」会場において、河津郵便局臨時出張所で本切手を販売し、河津桜の現物と切手の両方で同時に楽しめます」という記載がありましたが、併せて河津桜まつり会場にて「情報局オリジナルポストカード」というのを配布しているのだそうで、これと併せて使うと更に彩りよく使えることでしょう。
(丁度額面も葉書に使える50円切手ですしね)
更に言えば、風景印に河津桜が描かれていればよいのですが、何故か河津郵便局の風景印には肝心の河津桜が描かれていないんですよねぇ....ただ、この手の臨時出張所ですと小型印を設けていることが多いので(ましてやこのようにふるさと切手まで発行している場合だとその可能性は極めて高いと言える)、小型印を押印すればより全体的にコーディネートされた形で使えます(^^ゞ
(1月6日夕方現在では小型印の報道発表はされていない)

 さて、切手そのものについて述べてみるならば....別に桜を描いた切手は過去に類を見ないほどありますが(笑)、こうした切り絵タッチの画風というのは珍しいように思います。
本来は50円切手ですので、用途としては葉書に使う一品なのでしょうが、敢えて言うならば縦書きのフォーマルな封筒に貼って格調を醸し出して使いたい一品だと言えましょう。

#例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


「神戸ルミナリエII」に見る消費者ニーズとの乖離 [郵便局]

 日本郵政公社の報道資料(郵便関係)にて、12月21日付で以下の発表があったのですが....

ふるさと切手「神戸ルミナリエII」の通信販売受付終了について

ふるさと切手については、原則発行される都道府県の所属する公社支社及び各中央郵便局等で発行されるので、例えば地方在住等で直接買えない方などのために東京中央郵便局で通信販売を実施しているのですが....
この「神戸ルミナリエII」についても、当初は1月10日までの一ヶ月間を予定していたものの、余りに在庫数が少なくなったことから12月22日で販売受付を閉め切るというんですね。

 確かにこの「神戸ルミナリエII」、今月の9日に発売されまして、非常に綺麗な絵柄ですし、時期的にもクリスマスを控えて売れるだろうなとは思っていましたが....
#報道発表の全文はこちら
#当Blogでも「ふるさと切手「神戸ルミナリエII」の発行」として取り上げております。

神戸ルミナリエII


店主は兵庫県在住で「神戸ルミナリエII」の発行される近畿支社管内になるのですが、実際に家の近所の郵便局でも、また職場の近くの郵便局(こちらは大阪市内ですが)でも、1週間経たずして売り切れていましたし、特定局より在庫数が多いはずの大阪中央郵便局でもすぐに売り切れていたようです。
自らの支社管内の切手がそこまですぐに売り切れるのは今までに見たことがないですし、余程人気があるのかとも思うのですが、実はこれには理由があるわけで....
「神戸ルミナリエII」の発行に際しての報道発表を見てみると、発行枚数は260万枚(130万組)というのですから、実質13万シートしか発行されていないという訳なんですね!!
近年ですと発行枚数が未公表のケースもありますが、大抵はふるさと切手の場合、バラ物で500万枚前後、連刷物で1000万枚前後(300万~600万組前後)になることが多く、他の切手と比べても極端に発行枚数が少ないことがお分かり頂けることでしょう。
#因みに今までのふるさと切手の中で発行枚数が最も少なかったのは、東京都の「サギソウ」(1991年・41円)や沖縄県の「エイサー」(1995年・80円)等で300万枚、連刷物では沖縄県の「琉球切手50年」(1998年・80円×2種類)や長野県の「中山道 妻籠宿・馬籠宿」(1990年・62円×2種類)等で600万枚(300万組)となっています。

 実際にこの発行数の少なさについては、当初から問題があるのではという意見も出ており、現にBlog「札幌日記録」のエントリー「12/9「神戸ルミナリエ2」切手発売…発行数少なすぎ!」でも以下のように書かれております:

デザイン的には、人気になること間違いなし!です。この発売枚数260万枚はどのように決めたのか…。ちゃんと根拠をもって決められたのか、非常に疑問です。
私の予想では、「神戸ルミナリエ2」はすぐに完売してしまい、多くの切手を欲しがっていた方が郵政に対して不満を持つ…ことになると思っています。少なくとも500万枚は発売すべきと思います。(中略)
郵政が(厳密には郵政の担当者が)もっと切手を買ってもらおう、利用してもらおう、とは考えているとは言えないですよね。

まさにその通りで、本当に切手を買って貰おうとするならば、最初から売れるだけの枚数を確保するべきではないかと思えてなりません。
前に「どうしたら切手やはがきの人気が高まるのか」というエントリーで、郵政公社が切手発売にあたって本格的な市場調査の手法を使ったりしているという記事を取り上げたのですが、それと同時に、特殊切手によく見られるような「官庁には大事でも客は面白くない」ような切手は500万枚以上も発行しておきながら、このような「人気になること間違いなし!」と言える物についてきちんと数字を叩いているのか....
その辺りは郵政公社側と消費者とのニーズの乖離がまだまだ見られる点だと言えるでしょう。

#余談ながら、このような郵政公社側と消費者とのニーズの乖離は年賀状にも見られまして、通常の年賀葉書やインクジェット式の年賀葉書、絵入り葉書はいくらでも見かけるのですが、「写真用年賀葉書」についてはどこの郵便局でも売り切れ状態なんですよね。
(去年は当初は関東限定販売だったのに売れ行きが悪かったことで通信販売を行い、それでも大量に売れ残ったと言うことで悪評高かったのですが....)
まあ、報道発表でも「写真用年賀葉書は、全国の郵便局でご購入いただけますが、首都圏以外に所在する一部の郵便局では、葉書をストックしないため、ご予約の上、お取り寄せ購入となりますのでご了承ください。」と書いてあるので、去年の失敗を活かしてか(爆)、元々の取り扱いを少なくしているのでしょうが、単価を65円から60円に値下げして色々と周知をすれば欲しい人も多々いるでしょうに、何故こうも発行枚数を少なくしているのかが疑問なのですが....

 まあ、売り手がどこまで売れるかどうかを見極めるのは非常に難しいのは周知の上ですが、ここまで売り手と買い手のニーズが乖離しているようでは、郵政公社も更なる努力が必要であると正直思わざるを得ないですね。
来年以降はこのような乖離が少しずつ埋まっていくことを期待しましょう(^^)。


どうしたら切手やはがきの人気が高まるのか [郵便局]

 今日(11月28日)の朝日新聞朝刊に、社説の横にこのような記事がデカデカと載っていたのですが....

郵政公社が「売れる切手」に本腰 消費者本位で

店主のように普段よく郵便物を出したりすることで、切手について意識がある者からすると、こうした使用者側から見た切手やはがきの現状を捉えた記事というのはそう見かけませんし、実際に非常に現状点をよく纏められていて分かりやすい記事のように思います。
(個人的にはもっと突っ込んでも良かったかと思いますが、まあ一般向けの記事ではこれ位が妥当かもしれませんね(^^;;)

 確かにかつての「特殊切手」といえば、「~記念」とかのように、中央省庁から寄せられたテーマから絵柄が作られるものが多く、使用者には何の面白みもない切手ばかりだったり、切手の絵柄をデザインする人も年配が多く、どうしてもモサッとしたパッとしないデザインが多く、使用者には使う気がしなかったりなど、正直一部の収集家だけを対象にしているのかと思えるのが大半でした。
そのような中、1989年以降各郵政局(現在は郵政公社支社)毎で独自に発行される「ふるさと切手」が発行され、各地方の風土や名産物などを描いた絵柄や、「特殊切手」には無いデザインの鮮やかさ(原則として各都道府県出身の地元のデザイナーやイラストレーターが採用されている)が好評を呼び、店主のように収集家ではないが実際に使うのにふるさと切手は買っている、という人も少なくないほどファンは多かったりします。
※因みに、ふるさと切手の発売当初はかの横尾忠則氏や中尾彬氏がデザインを手がけた物もあったんですよね!!(@__@)
→その他意外な人が描く切手の例はHP「ふるさと切手博物館」「意外な人がデザインをした切手」に出てきます。

それが、実際に記事にも出ているように、最近の特殊切手は「冬のグリーティング切手」のように今までにない鮮やかがあったり、「アニメ・ヒーロー・ヒロインシリーズ」で「ポケモン」「機動戦士ガンダム」が題材になったりなど、旧郵政省の頃には考えられないバリエーションが出てきているんですよね。
(まあ、「アニメ・ヒーロー・ヒロインシリーズ」は既存のキャラクターを使って消費者に媚びを売っている的なところも見受けられるのですが....(^^;;)
その一方で、「国際ロータリー設立100周年記念」だったり、「日本におけるドイツ2005/2006記念」だったりなど、一般人からすれば何故こんなのが切手に??といった旧態然としたものもありますが、それでもかつてのようにデザインを見て「誰が買うの??」というものは少なくなっているのも正直なところですが....
正直なところ、こうした切手でもそれなりに売れていたのは、ある程度は収集家が買ってくれるとタカをくくっていたり、余っても普通切手より優先させて売り払えばいいやという安易な考えでいてたからだと思いますが....この「特殊切手」の変わり様は、そうした「現場の考え」をやっと捨て始めたことの現れと見ることも出来るでしょう。
こうした切手のデザイン一つにしても、その背景に、本格的な市場調査の手法を使ったり、若手のデザイナーを取り入れたりなど、使う側の視点にも目を配り始めたというのは大きな変化だと言えましょう。
(まあ、逆に言えば何故今までこういった民間レベルであれば当たり前なことをしてこなかったのか、という疑問も生じてくるのですが....(^^;;

先日のエントリー「「平成18年度における特殊切手・ふるさと切手の発行計画」について」において、現状のふるさと切手のあり方をかなり批評してみたのですが、特殊切手でこれだけ変化が出来たのですから、次はふるさと切手でも支社レベルで変化を起こしてもらいたいものです


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「平成18年度における特殊切手・ふるさと切手の発行計画」について [郵便局]

 日本郵政公社の報道発表資料(郵便関係)より、11月24日付で「「平成18年度における特殊切手・ふるさと切手の発行計画」について」という表題で、来年度の切手発行計画が公表されました。

これは毎年年末辺りに、翌年の特殊切手及びふるさと切手の発行計画を公表するのですが、昨年がここ近年に無く異様に早い報道発表になっていたのに対し、今年はまあちょっと早め位な発表時期でしょうか。
(因みに、2005年度は前年10月15日、2004年度は同年1月21日、2003年度は前年10月24日及び12月17日、2002年度は前年12月3日、2001年度は前年11月19日という具合ですね)
詳しい内容については、前述の報道資料をご覧頂ければよろしいかと思いますし、また当店では今回も毎年恒例(??)として、「雑貨屋の簡易郵便局」にて「2006年度 ふるさと切手発行予定&風景印絵柄対応予定表」を作成して掲載していますので、こちらもご覧頂きたいのですが....

 さて、ふるさと切手については現段階で14種類対象に挙げられていますが、それを元に来年度の発行計画について突っ込むべき点をざっと述べてみることにしましょう:

・来年度も「1年度1支社1題材」という方針は貫かれているのですが(近畿支社のように国体切手が別途有るものは別ですが)、この中で何故か沖縄支社が含まれていない。
(沖縄の沖縄らしい絵柄が好きという方も多いのですが、何故なんでしょうねぇ)

・毎年のことですが、ここ数年来発行計画の段階では「近畿の花」だの「関東のくだもの」だのと切手の名称が余りにも漠然としすぎた物が非常に多いのですが、今年は全14種類のうち、「一筆啓上・丸岡城」(福井県)以外は全て特定の場所などを特定していない物になっていますし、当然どこの物が題材になっているのか特定することが全くといって良いほど出来ない状態なのが特徴的でしょうか。
(おかげで前述の「2006年度 ふるさと切手発行予定&風景印絵柄対応予定表」についても、現段階で予想できたのは、「一筆啓上・丸岡城」だけという有様ですし(^^;;)

・またこのような切手の名称が余りにも漠然としすぎた物は、大概の場合「連刷」で発行されることが殆どであり、平たく言えば1つの切手で種類を増やせばそれだけ売れる、ひいては儲かるという郵政公社の近年の傾向を今年度以上に反映させたものだとも言える。
(※「連刷」についての考察は以前にエントリー「ふるさと切手「東北のくだもの」の発行」にて述べておりますので、参考までに)

・「近畿の花」とか「関東のくだもの」とか、以前他の公社支社で発行された企画をそのまま(敢えて言えば)パクっているとしか思えない題材が多々見られたり、また「九州の花と風景II」や「神奈川県の花II」のように安易に続編に頼ったりなど、新たな題材を掘り起こしたり、提案したりするというのがまるっきり見られない。
(上記の「連刷」だったり、次に取り上げる「花切手」だったり、どの公社支社も何事も無難で横並び的な姿勢しか見えないんですよね)

・これも毎年のことですが、来年も「中国5県の花」だの「愛知の自然」だの、相変わらず馬鹿の一つ覚えのように花切手のシリーズ物が横並びで揃っており、定番の「国土緑化」も含めると半数以上(14種類のうち8種類)に及んでいる。
(確かに花の切手は無難で売れ行きも良いのですが....ただ、どれもこれも花切手ばかりだと、似通った種類ばかり出てくるだけでなく、集める側や使う側も「どれも一緒」になってしまい、もう飽和状態に陥ってしまうのも事実)

・その一方で、花切手シリーズの先駆けである「東京の四季の花・木」シリーズも「集大成です」と書かれているようにいよいよ最終回なのかと思わせる展開が気になる(笑)。
(確かにこのシリーズも来年で7回目ですからねぇ....しかも過去6回で被っている花もありましたし(^^;;)

 まあ、例年以上に批判的な言い分になってしまいましたが....実際に絵柄として出てくると綺麗な物も出てくるでしょうし、まずはどんな絵柄の物が出てくるのか、大いに期待することにしましょう(^^)。


ふるさと切手「神戸ルミナリエII」の発行 [郵便局]

11月9日付で日本郵政公社より、12月9日(金)に発売される「神戸ルミナリエII」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

神戸ルミナリエII

 まず最初にこの報道発表を見て、こんな切手って当初の発行予定にあったっけ??と思ってしまったのですが....
確かに、昨年10月に出された「平成17年度における特殊切手・ふるさと切手の発行計画」の中には「神戸ルミナリエII」なんてありませんし、その後のプレスリリースでも追加発行として挙げられていた節も無かったですしね。
まあ、今までだと年度末に決算の関係で急遽計画にない絵柄を発行したりすることは度々ありましたが、何故こんな12月に発行計画にない切手を出すことになったのか....その辺りは定かではありません(^^;;。
ただ同じように、今年元々の発行計画に無かったものが発行されたケースとして、8月に発行された「最北の自然・北海道」もありましたが、この切手がいわば半ば政治的な意図を孕んだ経緯があったのに対し(詳細はこちら)、今回の「神戸ルミナリエII」はまさに何故??としか言いようのない突拍子な発行と言えるでしょう。
(10日晩現在で、兵庫県の地方新聞である神戸新聞には特段記載も無いようですし....) 

 まあ、その発行の意図はひとまず置いておいて、切手自体の方ですが....「フロントーネ」と「スパッリエーラ」が2枚1組になっており、まあモノがモノですので、どう見ても華やかで見た目が綺麗に見えることは間違いないでしょう。
また、発行が50円切手ですので、バラで使えば葉書のクリスマスカードを出すのにもってこいですし、エアメールでクリスマスカードを出すと2枚1組で使えて非常に華やかさが出ることでしょう。
因みに「国際郵便料金表」を見ると、グリーティングカードは、アジア等の第1地帯では90円、オセアニア、中近東、北中米、ヨーロッパ等の第2地帯では110円、南米、アフリカの第3地帯では130円ですので、第1地帯ではそのまま、第2地帯・第3地帯ではプラスアルファして使う形になります。また第3地帯ではバラ1枚と80円切手で使うという手もありますが....

また、「神戸ルミナリエII」と題するからには元々の「神戸ルミナリエ」も出ている訳で、1998年にふるさと切手として発行されています。

神戸ルミナリエ
神戸ルミナリエ(ふるさと切手:兵庫県 80円 1998年)


他にも「神戸ルミナリエ」が好評だったこともあってか、東京で行われている「東京ミレナリオ」も2001年にふるさと切手として発行されています。

東京ミレナリオ
東京ミレナリオ(ふるさと切手:東京都 80円 2001年)


これらの切手を組み合わせて使ったり、あるいは今年10月に発行された特殊切手「冬のグリーティング切手」(50円×5枚及び80円×5枚)とを組み合わせて使われると、まさにクリスマス!!といった感じになるでしょうか。
非常に華やかな絵柄だけに、これはかなり人気が出ることでしょうね。

#例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


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