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「平成19年度における特殊切手・ふるさと切手の発行計画」について [郵便局]

 日本郵政公社の報道発表資料(郵便関係)より、10月31日付で「「平成19年度における特殊切手・ふるさと切手の発行計画」について」という表題で、来年度の切手発行計画が公表されました。

これは毎年年末辺りに、翌年の特殊切手及びふるさと切手の発行計画を公表するのですが、昨年に比べて、今年は結構早い時期に発表されたのが印象的でしょうか。
(因みに、2006年度は前年11月24日、2005年度は前年10月15日、2004年度は同年1月21日、2003年度は前年10月24日及び12月17日、2002年度は前年12月3日、2001年度は前年11月19日という具合ですね)
詳しい内容については、前述の報道資料をご覧頂ければよろしいかと思いますし、また当店では今回も毎年恒例(??)として、「雑貨屋の簡易郵便局」にて「2007年度 ふるさと切手発行予定&風景印絵柄対応予定表」を作成して掲載していますので、こちらもご覧頂きたいのですが....

 さて、ふるさと切手については現段階で15種類対象に挙げられていますが、それを元に来年度の発行計画について突っ込むべき点をざっと述べてみることにしましょう:

・来年度も「1年度1支社1題材」という方針は貫かれており(北海道支社及び東北支社のように、国土緑化切手ないし国体切手が別途有るものは別ですが)、今年度何故か発行の無かった沖縄支社が来年度は復活している。
(しかも題目が「沖縄の海」ということで、ブルートーンの綺麗な切手になりそうな気配で非常に期待大でしょうか)

・毎年のことですが、ここ数年来発行計画の段階では「東海の花と風景」だの「東北の景勝地」だのと切手の名称が余りにも漠然としすぎた物が非常に多いのですが、今年は「近畿の城と風景」だったり、「立山連峰」、「熊本城築城400年祭」といったように、ある程度場所が絞れてくる題材も増えているように思う。
(おかげで前述の「2007年度 ふるさと切手発行予定&風景印絵柄対応予定表」についても、久々に予想項目も増えましたしね)

・とはいえ、切手の名称からして、来年度も大概の場合殆どが「連刷」で発行されることがミエミエであり、平たく言えば1つの切手で種類を増やせばそれだけ売れる、ひいては儲かるという郵政公社の近年の傾向を継承させたものだとも言える。
(※「連刷」についての考察は以前にエントリー「ふるさと切手「東北のくだもの」の発行」にて述べておりますので、参考までに)

・相変わらず「東海の花と風景」とか「関東花だより」とか、以前他の公社支社で発行された企画をそのまま(敢えて言えば)パクっているとしか思えない題材が多々見られたり、また「山梨の風物II」や「北の動物たちII」のように安易に続編に頼ったりなど、新たな題材を掘り起こしたり、提案したりするというのがまるっきり見られない。

例1)関東支社では、2004年の「関東花紀行」、2005年の「関東花紀行II」と出していながら、来年も「関東花だより」たる切手を発行したり、何故再三に渡り似たような「連刷花切手」しか出さないのか、理解に苦しむのですが....

例2)東海支社では、今年「愛知の自然」と称してありきたりな「連刷花切手」を出しておきながら、来年も「東海の花と風景」というように安直に東海4県の県花(+名古屋市の市花)を題材にしたりなど、企画側にやる気がないのかとしか思えないのですが....

例3)中国支社では、2000年に「中国地方の自然~花」、今年に「中国5県の花」と出しておきながら、来年も「中国5県の鳥」というように、ただ単に題材を花から鳥に変えただけだろう!!というアイディアの安直さが伺えてならないのですが....

例4)東京支社では、今年度で長年続いてきた「東京の四季の花・木」シリーズを「集大成」にしておきながら、来年度で「東京の名所と花」というように、ただ単に今までの花切手に風景を加えただけだろう!!という安直さは一体何なのでしょうか(^^;;。
(まあ、今年の「東京の四季の花・木コレクション」にて、東京の名所と花が描かれていたことから、それをなぞった形で出すのでしょうが....でもねぇ(^^;;)

・その「関東花だより」や「東海の花と風景」等といった、相変わらず馬鹿の一つ覚えのような花切手のシリーズ物も多々あるのですが、一方で「食と花の政令市にいがた」や「近畿の城と風景」といった違った切り口の題材があったり、「東北の景勝地」や「沖縄の海」といったような純粋に故郷の風景を描いているであろう、本来の「ふるさと切手」らしい題材があったりなど、ただ単に花切手一辺倒の作りでなくなりつつある傾向も少し見えている。

・特殊切手については平成20年3月発行分まで予定されているが、ふるさと切手については現段階にて平成19年9月発行分までしか予定されておらず、10月の民営会社発足を意識した(であろう)計画になっているのが気になる。
また、平成18年度の発行分が1年間で13種類であったのに対し、平成19年度の発行分は半年で1年分以上の発行数になっているのも気になる。
(とはいえ、現段階では、今年度については10月に出た2種類以降全く発行計画が出ていないので、このまま推移するとなると、来年の4月までふるさと切手は半年間全く発行されないという前代未聞の事態になるのですが....)

 まあ、果たして民営会社発足の年度に際して、切手もどのように変わるのか期待したいところですが....あとは実際に絵柄を見てのお楽しみでしょうね(^^)。


ふるさと切手「東京の四季の花・木コレクション」の発行 [郵便局]

 9月6日付で日本郵政公社東京支社より、10月2日(月)に発売される「東京の四季の花・木コレクション」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

千鳥ヶ淵のサクラ
赤坂迎賓館とバラ 国営昭和記念公園の秋桜 湯島の白梅
 この「東京の四季の花・木」シリーズは2000年に初めて発行されて以来今年で7回目を数え、昨今流行り(??)の「花の絵柄を題材にして連刷した」シリーズ物としてはいわば元祖的な存在であるのですが.... #過去の「東京の四季の花・木」シリーズはこちらにて;  ・東京の四季の花・木(2000年 ふるさと切手・東京都 50円×5種類)  ・東京の四季の花・木II(2001年 ふるさと切手・東京都 50円×5種類)  ・東京の四季の花・木III(2002年 ふるさと切手・東京都 50円×4種類)  ・東京の四季の花・木IV(2003年 ふるさと切手・東京都 50円×4種類)  ・東京の四季の花・木V(2004年 ふるさと切手・東京都 50円×4種類)   ・東京の四季の花・木VI(2005年 ふるさと切手・東京都 50円×4種類) さすがに他のところでも似たような企画が続出し(というか、今やこの手の切手ばかりと言っても良いのですが:爆)、余りに芸がないと思ったのか、あるいは描くネタが無くなったのか(爆)、いずれにせよ今回が「シリーズの集大成です」とのことで、7年に渡って発行されたこのシリーズもいよいよ幕を閉じるようですが....   まあ、「集大成」ということで、今までのシリーズと違って花・木に地元の名所を添えて描かれていますが....はっきり言って一言、やはり花・木だけで推し進めるには無理があったのでしょうか(爆)。 何せ、「バラ」と「コスモス」は当シリーズの第1回で既に取り上げられていますし、「サクラ」も同じく第2回で取り上げられていますし、「ウメ」も同じく第4回で取り上げられていますし…要するにプレスリリースで言われている「集大成」という売り文句は、過去に取り上げた絵柄を再度使うための逃げ文句だった、という訳ですね(爆)。 しかも「集大成」として有終の美(??)を飾るにしては、今までのシリーズと全く変わり映えのしないタッチですし....(^^;; (だからこそ、今シリーズでは「赤坂迎賓館」等地元の名所も付け加えたのでしょうが、そうなると正直言って「神奈川県の花II」「九州の花と風景II」等と何ら変わり映えのしない、言わば二番煎じ的なデザインになってしまっていますし....)  まあ、最大公約数的に大多数の人が好みそうな花・木を絵柄に集め、何でも使える無難な切手なだけに、今回もそこそこ売れるのでしょうが.... (現に東京都内の郵便局では過去のシリーズが種類はバラバラですが、大抵1種類はストックされていますし) しかも、最近のふるさと切手にしては珍しく、発行枚数が1000万枚と久々に大量発行されるようですので、東京支社が「集大成」を飾るその力の入れ様は推し量られるのですが、やはり肝心の絵柄がねぇ....(^^;;; #一応、例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「愛知の自然」の発行 [郵便局]

8月24日付で日本郵政公社より、10月2日(月)に発売される「愛知の自然」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

バラ 菊 洋ラン シクラメン


 一応東海支社のプレスリリースを見ると8月24日付の発表になっているのですが、ゆうびんホームページ「切手の新着情報」共々掲載されたのは何故か28日になってからという有様なのですが....
(24日か、遅くとも25日には掲載されてもおかしくは無かったのではと思いますがねぇ)

 まあ、もう一目見るだけで一言…また性懲りもなく連刷物の50円花切手かよ!!(怒)
確かにプレスリリースを見ても分かる通り、今回この切手で描かれている「バラ」や「菊」、「洋ラン」、「シクラメン」は、それぞれ愛知県が全国一の出荷量を誇っているというのが売りなのでしょうが、今まで散々花切手ばかり見てきた消費者の側からすれば、バラや菊だの今更な花ばかり取り上げて「だから何なの??」としか思えないでしょう(^^;;。

また、正直言って、こういった花だけを題材にしておいて何故名称が「愛知の自然」なのでしょう??
「自然」と付くからには、滝や渓谷、海岸など地元の風景や自然美が描かれるのが名として自然なのに、よりによって何故花しか描かれなかったのか、さっぱり分かりませんよね(^^;;。
(しかもバラや菊だの今更な花ばかり取り上げて、これが一見して「愛知の自然」とはちっとも分かりませんし(^^;;)
これだったら、いっそのこと単純に「愛知の花」に変えても良かったのではないかとも思いますが....

 もうここまで余りに題材の特徴の無さが露呈されると、東海支社の制作サイドのやる気の無さしか見えてこないと断言しても良いでしょう。
どう見ても報道発表に書かれている「愛知県の地域振興の一助」よりも、無難に売れ筋の題材で商品を出して、それで無難に在庫が捌けてめでたしめでたし……という思惑しか見えてこないように思います。
正直、そこまでやる気がなければ、別にふるさと切手なんぞ出さなくてもいいのでは??と言っても過言ではないかもしれません。

ただ、ここまで極端に無難な絵柄だと、通常に手紙で使うよりも、ビジネス用に使われたり、あるいは慶弔用に使われたりする機会が多くなることは予想されます。
例えばバラは慶事用、キクや洋ランは弔事用というのが考えられますが、そう考えると一家に一枚いざという時に使える保管用慶弔切手という意味合いも持てるでしょうか(^^;;。
#ただそうなると、報道発表に書かれてある「手紙文化の振興を図る」という趣旨は一体....(^^;;
でも、ここまで没個性な切手も珍しいよなぁ....(^^;;

#今回も例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「関東のくだもの」の発行 [郵便局]

 8月4日付で日本郵政公社より、9月1日(金)に発売される「関東のくだもの」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

ウメ イチゴ リンゴ ナシ ビワ


 当初は8月4日に関東支社のプレスリリースのみで発表されており、何故か切手の画像が公表されておらず、ゆうびんホームページ「切手の新着情報」にもまだ記載がされていない状態だったのですが....7日になって「切手の新着情報」にも掲載され、画像も公表された次第です。

 まあ、描かれている題材の項目だけを見ると、やはりというか各県の果物と名所をセットに描いているという毎度お馴染みのパターンですし、どうしても名称からして昨年発行された「東北のくだもの」(ふるさと切手 青森県・岩手県・山形県・福島県 50円×4種類 2005年)の二番煎じ的にしか見えないのですが....
実際に画像を見てみると、ベタなパターンとはいえ、結構爽やかな印象が持ててなかなか良いのではないでしょうか(^^)。
(個人的には「ウメ」が非常に爽やかでパッと見て非常に印象に残りましたが)
実際に果物を題材にした切手は、前述の「東北のくだもの」等東北方面を除けば種類も少ないのですが、特に「イチゴ」とか今までにありそうで無かった絵柄は珍しいですし、また(「イチゴ」は別にしても)これから秋の時期に向けてリンゴやナシなどが旬になることですから、時期的にも季節を表すお便りの一つとして使ってみるというのも良いかもしれません。
また、各県毎に背景に描かれている名所も、メインの果物を引き立てるのに良い構図になっているように思いますが....ただ群馬県の「尾瀬」と千葉県の「屏風ヶ浦」については言われてみてそうかなぁという感は否めませんが(^^;;。

まあ、特に目立った印象というのも無いですし、見方によっては無難すぎるという声も出てくるかもしれませんが、個人的には素直に使えるなと言うのが率直な印象でしょうか。

#今回も例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「第61回国民体育大会」の発行 [郵便局]

 8月1日付で日本郵政公社より、9月1日(金)に発売される「第61回国民体育大会」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら
第61回国民体育大会

 俗に言われる「国体切手」の今年度版ですが、同じ年中行事物(笑)でも国体切手は正直なところ、どれもこれも一緒で見栄えがしないように思える代物で、個人的には真っ先に使って消化してしまう切手の代表例でもあるのですが....(^^;;
ただ、今までの「国体切手」では何らかの競技の模様が絵柄に描かれていたにも関わらず、今年は兵庫県の県花であるのじぎくと、兵庫国体のマスコットである「はばタン」が描かれているだけという、ある種「国体切手」らしからぬ作りがかなり目を惹く作りになっています。

#参考までに、この10年間で「国体切手」で描かれている絵柄を整理しておくと…
「第60回国民体育大会」(ふるさと切手・岡山県 50円 2005年) 陸上競技と桃太郎スタジアム
「第59回国民体育大会」(ふるさと切手・埼玉県 50円 2004年) 体操競技と彩の国くまやがドーム
「第58回国民体育大会」(ふるさと切手・静岡県 50円 2003年) サッカーと富士山とツツジ
「第57回国民体育大会」(ふるさと切手・高知県 50円 2002年) 炬火走者と炬火台・はりまや橋 
「第56回国民体育大会」(ふるさと切手・宮城県 50円 2001年) バレーボール選手とミヤギノハナ
「第55回国民体育大会」(ふるさと切手・富山県 50円 2000年) バドミントンと立山連峰
「第54回国民体育大会」(特殊切手 50円 1999年) ゴルフとリンドウ
「第53回国民体育大会」(特殊切手 50円 1998年) ヨット競技とヤマユリ
「第52回国民体育大会」(特殊切手 50円 1997年) シンクロナイズドスイミングとモッピー

それ以前のものもざっと見てみたのですが、「国体切手」では何らしかの競技の様子が描かれているので、今回の絵柄はある意味「国体切手」とは思えない意外性が売りだと言えるでしょう。

その今回大々的に描かれているマスコットの「はばタン」ですが....店主は兵庫県民ですので、この「はばタン」は町中のあちこちで見かけますし、むしろ見飽きた感もありますが(爆)、兵庫県民以外の方々ですと「何じゃこりゃ??」という代物ですし、妙に間の抜けた(爆)キャラクターが可愛い!!ということで、この切手の方も違った人気が出る可能性もあります。
#因みにこの「はばタン」、「はばタン倶楽部」たる公式サイトまで持っており、色々と見てみると歴としたプロフィールがあったり、更には「はばタン写真集」やら「はばタンダンス」(笑)、「はばタンキャンペーンソング」まであったりなど、結構侮れない存在になっています(^^;;。
 →はばタン倶楽部

ただその反面....ここ数年の全体的な傾向からしても、県花を題材にするのはもう今更な感もありますが、今回の「のじぎく」の場合、今年4月に発行された「近畿の花」でも「のじぎく」が描かれたばかりですし、同じ県の発行で1年に2度も同じ絵柄で切手を出すというのは余りに芸が無さ過ぎやしないかと思えてなりませんが....(^^;;
のじぎく
「近畿の花 のじぎく」(ふるさと切手・兵庫県 50円 2006年)

まあ、全体的な面で見れば、色合いもライトブルーを基調にした爽やかな感じですし、様々な用途で無難に使える一品だと言えるでしょう。

#今回も例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「神奈川県の花II」の発行 [郵便局]

 6月27日付で日本郵政公社より、8月1日(火)に発売される「神奈川県の花II」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

つつじ すいせん なでしこ ききょう


 名の通り、一昨年に発行された「神奈川県の花」(ふるさと切手・神奈川県 50円×4種類 2004年)の第二弾という事で、前回に引き続き今回も「神奈川県に縁のある花と神奈川県の名勝等を題材と」した切手なのですが....
また二番煎じ企画の切手かよ!!だの、また性懲りもなく花切手&背景に地元の名勝のセットかよ!!だの、趣旨からして「東京の四季の花・木」シリーズのパクリかよ!!だの、毎度お馴染みの文句がタラタラ出てくる切手ですし、ここまでくると根本からしてダメダメな印象を受けますが....まあ、これだといつもと変わらない展開になるので(爆)、今回は少し見方を変えてみましょう。

 前回はどちらかといえば「花」より「名勝」の方が目立っていた印象を受けたのですが(個人的には「みなとみらい21地区」や「湘南海岸」といった背景に描かれている名勝の方が花より目立っていたと思う)、今回はあくまでも「花」がメインといったところで、「名勝」の方はいたって地味な印象を受けます(^^;;。
実際に、「ききょう」で描かれている「大山から見た富士山」以外は、店主も含めて県外の者からすれば「これってどこなの??」状態だと思われます(爆)。
しかし、「東京の四季の花・木」シリーズのように各市町村の花を取り上げているのも関わらず、花そのもののネームバリューで選んだせいか、これが地元の花か??という印象にかけるきらいがある、ひいては「つつじ」や「すいせん」、「なでしこ」、「ききょう」が名の通り「神奈川県の花」として選ばれる必然性があるのか??という印象を受けます。
実際、比較の対象としてふさわしいかどうかは別として、切手以上に地元の風物や名勝等を描く傾向のある風景印と比較した場合、今回対象となっている花が市町の花として風景印に描かれているのは「すいせん」(足柄上郡大井町)だけだったりしますし....
#今回も、例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、詳しくはこちらをご覧下さいませ(^^)。
そうなると、数あまたある花切手との違いはどこにあるのかとなると....当然といってしまえばそれまでですが、有るわけがないということになります(^^;;。

しかしデザイン的に見れば、前回がどこかもっさりとした印象を受けたのに対し、今回は4種類とも背景を青空で纏めたということもあり、どこか夏らしいすっきりとした印象を受けますし、また背景の統一感を出すことで花そのものの色彩感の違いをくっきりと醸し出しているのが印象的でしょう。
花の季節感は全く別にしても(「すいせん」とかは冬ですからね)、暑中見舞いなど夏向けの用途で使うと見栄えがくっきりとするかと思われます。
80円切手で一般的な用途も大きいですし、それなりに使えるのではないかと思いますが....いかがでしょうか??(^^ゞ


ふるさと切手「四国八十八ヶ所の文化遺産 第3集」の発行について [郵便局]

 6月20日付で日本郵政公社より、8月1日(火)に発売される「四国八十八ヶ所の文化遺産 第2集」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

四国八十八ヶ所の文化遺産 第2集

 一昨年発行された「四国八十八ヶ所の文化遺産 第1集」、昨年発行された「四国八十八ヶ所の文化遺産 第2集」に続く第3弾で、今回も引き続き四国八十八箇所の寺院のうち20箇所をセレクトし、一箇所1枚で計20枚を1シートに収めた物(20連刷)です。
今回の絵柄が八十八ヶ所のうち、どの札所に当てはまっているか(どの県に当てはまっているか)を纏めてみたところ....

1.法輪寺の釈迦如来涅槃像…九番札所(徳島県阿波市) 
2.切幡寺のはたきり観音 …十番札所(徳島県阿波市)
3.藤井寺の堂塔前の藤…十一番札所(徳島県吉野川市)     
4.焼山寺の本堂と石造の多宝塔…十二番札所(徳島県名西郡神山町)   
5.神峯寺の山門…二十七番札所(高知県安芸郡安田町)    
6.大日寺の大師堂…二十八番札所(高知県香美郡野市町)
7.國分寺の金堂…二十九番札所(高知県南国市) 
8.善楽寺の本堂…三十番札所(高知県高知市)     
9.岩屋寺の礫岩峰に抱かれる庫裏…四十五番札所(愛媛県上浮穴郡久万高原町)   
10.浄瑠璃寺の仏足石…四十六番札所(愛媛県松山市) 
11.八坂寺のいやさか不動尊…四十七番札所(愛媛県松山市) 
12.西林寺の仁王門…四十八番札所(愛媛県松山市)    
13.吉祥寺の成就石と本堂…六十三番札所(愛媛県西条市)  
14.前神寺の本堂…六十四番札所(愛媛県西条市)    
15.三角寺の本堂正面の彫刻…六十五番札所(愛媛県四国中央市)   
16.雲邊寺の大師堂…六十六番札所(徳島県三好郡池田町)    
17.白峯寺の山門…八十一番札所(香川県坂出市)    
18.根香寺の五大明王…八十二番札所(香川県高松市)
19.一宮寺の本堂…八十三番札所(香川県高松市)     
20.屋島寺の本堂と蓑山大明神…八十四番札所(香川県高松市)

因みに、八十八ヶ所の内訳は、徳島県が1~23番の計23所、高知県が24~39番までの計16ヶ所、愛媛県が40~65番までの計26ヶ所、香川県が66~88番の計23ヶ所となっていますから、今回の切手発行の内訳(徳島県4枚、高知県4枚、愛媛県7枚、香川県5枚…「雲邊寺」は住所上は徳島県ですが、四国八十八ヶ所の位置付けでは香川県としてみる)を見ると、やたらと愛媛県の割合が高いのが気になりますし、また第1回は徳島県8枚、高知県3枚、愛媛県5枚、香川県4枚、第2回は徳島県5枚、高知県3枚、愛媛県8枚、香川県4枚という内訳でしたので、割合的に言えば、今後徳島県の寺院がかなり出てくることも予想されます。
(あと残っているのが徳島県11枚、高知県5枚、愛媛県4枚、香川県9枚…一応、去年の毎日新聞の記事(リンクが切れてしまっている)によれば、このシリーズは第5集まで発行されるようですが)

 前にも述べた通り(こちら)、このシリーズは否応でも1シートまるまる買わないといけないことから、悪く言えば実にあくどい商品だとも言えますし、またシリーズ物で出ているので、どうしても第1集から揃えて買いたいという郵政公社の思惑に負けてしまいがちな商品だとも言えます(爆)。
このシリーズは特殊切手にありがちなただ単に寺院の光景を収めただけでなく、撮影時間や場所など背景や撮影構図にも拘ることで、実に絵葉書的な作品になっている(換言すれば、風景を見て非常に美しい作品になっている)ことが特筆出来てたのですが....
今回も確かに「藤井寺の堂塔前の藤」や「善楽寺の本堂」、「前神寺の本堂」のように周りの木花の美しさと併せて撮影されたものや、「焼山寺の本堂と石造の多宝塔」や「岩屋寺の礫岩峰に抱かれる庫裏」のように周りのの雄大な自然をバックに撮影されたものは実に絵葉書的で綺麗な一品になっているのですが、一方で「浄瑠璃寺の仏足石」や「三角寺の本堂正面の彫刻」のように何故これが??という一品がちらほら見られるのも正直なところですね。
どうも傾向的に、かつての特殊切手であった「第2次世界遺産シリーズ」(2001~03年:全11集)と変わらないような感覚もしますし、ましてやこの6月から第3次世界遺産シリーズが再びスタートしますので(「世界遺産シリーズ〈第1集〉「紀伊山地の霊場と参詣道」)、両者を比較してみるとより色合いが被って見えてしまうのも正直なところでしょうか。

紀伊山地の霊場と参詣道
世界遺産シリーズ〈第1集〉「紀伊山地の霊場と参詣道」(特殊切手 80円×10種 2006年)

実際のところを言えば、「世界遺産シリーズ」と同じように10種連刷シート(集合シート)にて同じような形で売り出しても、取り上げる場所が違う以外は違いが分からないんじゃないかとも思えますが....(^^;;
少なくとも、第1集・2集に比べると、色彩的にいささか地味な印象を受けるのは否めないでしょう。

#例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。
#また、四国八十八箇所を描いた風景印については、別Blog「雑貨屋の広報掲示室」のエントリー「ふるさと切手「四国八十八ヶ所の文化遺産 第1集」の発行について」も参照して下さいませ(^^)。


ふるさと切手「東北の祭り」の発行 [郵便局]

 6月6日付で日本郵政公社より、7月3日(月)に発売される「東北の祭り」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

青森ねぶた祭 秋田竿燈まつり 山形花笠まつり 仙台七夕まつり


 う~む…もうずばり一言で言ってしまえば....他に描く物は無いのかぁ!!&他に企画は無いのかぁ!!
まあ、以前の企画やコンセプト等を全く練り直さずに再度出しただけというのは、ここ数年来の切手ではお約束事みたいなものですが、ここまで企画のダメダメぶりが徹底していると正直辟易するより他にありませんし、「ただ売れればいいんでしょ??」という薄っぺらさしか見えてこない(ひいては、数合わせのために出しているとしか思えない)というのが正直な意見です。

まあ毎度の事ながら、問題点を一つ一つ突っ込んでいくと…

1.似たようなコンセプトの切手しか出していない
 実際に東北支社が出している切手を見てみると、「東北の~」というような東北全体で一括りにしたものが昔から多々見られます。
実際に挙げてみると:
東北のくだもの
 (ふるさと切手 2005年 青森県・岩手県・山形県・福島県 50円×4種類) 
東北の県の花
 (ふるさと切手 2004年 東北6県 50円×6種類) 
東北のさくら
 (ふるさと切手 2000年 青森県・岩手県・山形県・福島県 80円×6種類) 
東北の夏祭り
 (ふるさと切手 1999年 宮城県・福島県 80円×2種類) 

※単発物として出していますが、このようなものもあります:
東北四季物語Ⅱ
 (ふるさと切手 2003年 福島県 80円) 
東北四季物語
 (ふるさと切手 2002年 青森県 80円)

勿論、「尾瀬」 (ふるさと切手 2002年 福島県 50円×2種類)や「かまくら」(ふるさと切手 2001年 秋田県 80円)、中尊寺金色堂(ふるさと切手 2000年 岩手県 80円)等のように、郷土の風景や風物、名所等をそのまま描いた、本来の”ふるさと切手”の趣旨に添う形の切手も多々ありますが、どうも「東北の~」と事ある毎に一括りにして、一時逃れ的なコンセプトに終わってしまっている感が否めないところなんですよね。
(まあ、観光客からすれば、東北土産とかで纏めて購入できるというメリットもあるのでしょうが....)
しかも、次の項とダブりますが、以前にもご丁寧に「東北の夏祭り」たる切手を出して、また今回も「東北の祭り」と思いっきり二番煎じな切手を出すというのはいかがなものかと思いますが....

2.同じ絵柄ばかり描かれている
 「東北の祭り」ということで、何か目新しい絵柄でもあればまだ救われるのですが、今回描かれている4種類はどれもこれも既に何度も描かれているものばかりで、全く新鮮味がありません(^^;;。

青森ねぶた祭
「青森ねぶた祭」
 (ふるさと切手 1996年 青森県 80円)

秋田市建都400年記念
「秋田市建都400年記念」竿灯まつり(画像左側)
 (ふるさと切手 2004年 秋田県 50円×2種類)

竿灯まつり
「竿燈まつり」
 (ふるさと切手 1997年 秋田県 80円)

東北の夏祭り
「東北の夏祭り」仙台七夕まつり(画像左側)
 (ふるさと切手 1999年 宮城県・福島県 80円×2種類)

花笠まつり
「花笠まつり」
 (ふるさと切手 1998年 山形県 50円)

まあ、しかし、改めて見てみると、「秋田市建都400年記念」以外はかなり昔の切手になりますし、既に窓口では品切れになっている代物も多いんですよね。
(少し前までは物産展や東北の観光地を抱える郵便局等では大量に見かけた代物だったんですけどねぇ....)
そうして過去に題材になったもののもう品切状態なので、新たに同じ題材を用いて観光地向けの切手を出す必要がある(ひいては観光客向けにご当地の切手を買って使って貰う必要がある)という観点を取れば、ある程度の年月を経ればこうした題材の使い方は意味があるのかもしれません。

 ただ、純粋に「切手を買って使う」という立場で見れば、今回の題材の描き方はイラスト風の感触が今までと違った切り口があり、パッと見た感じでは目を惹き付けるものがあると思います。
また、前述した通り、これからの観光シーズンに向けて所謂「東北3大夏祭り」(青森ねぶた祭、秋田竿灯まつり、仙台七夕まつりを指す)等で観光用に売られ、旅の思い出に使うのにはもってこいでしょう。
 

#一応、今回も毎度恒例「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「北の動物たち」の発行 [郵便局]

 5月19日付で日本郵政公社より、7月3日(月)に発売される「北の動物たち」の発行についての報道発表がされています。
(報道発表の全文はこちら

キタキツネ エゾヒグマ エゾリス エゾフクロウ


 デザイン的には昔から定評のある北海道物ですが、ここ数年は国策絡みの「最北の自然・北海道」は論外としても、他の切手でも北海道らしく綺麗だけども今までの出来と比べるとなぁ…というのが多かったような気が個人的にします。
しかし、今回は動物の可愛らしさが写真にて切手の枠に収められることで(背景のシンプルさが素材の良さ・可愛らしさを引き出している)、非常に見応えのある出来になっている、ひいてはパッと見て「これはいい!!」と思える出来になっています。
特に「キタキツネ」など、まるで絵本に出てくるような出来で実に可愛らしいですよね!!(*^^*)
#普段動物なんてねぇ…とか言っている店主がこの有様ですから(爆)、余程の物だと思ってご覧頂くと尚更かと(爆)。

 ただ、強いて問題点を挙げるならば....「北海道らしさ」を強調したいがためなのかもしれませんが、4種類のうち「エゾヒグマ」を除く3種類は既にふるさと切手の絵柄に取り上げられているんですよね。

キタキツネ
キタキツネ  ふるさと切手・北海道(1992年)62円(※1999年に80円切手として再発行)

エゾシマリス
エゾシマリス  ふるさと切手・北海道(1995年)80円

エゾフクロウ
北の鳥たち シマフクロウ  ふるさと切手・北海道(1999年)50円

とはいえ、他に北海道限定でどんな動物があるのか??と訊かれても道民以外は分からないですが....(爆)

まあ、これらの切手と併せて使うことでよりバリエーションのある使い方が出来るという利点も一方ではあるんですよね。
(定形外郵便物に複数使いあわせる方法とかがあります)
この絵柄の可愛らしさは特に子供さんには受けることでしょうし、夏の北海道への旅行シーズンには最適でしょうね。

#今回も、例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので、こちらもご覧下さいませ(^^)。


ふるさと切手「九州の花と風景II」の発行 [郵便局]

 4月27日付で日本郵政公社より、6月1日(木)に発売される「九州の花と風景II」の発行について報道発表がされています。
#報道発表の全文はこちら
九州の花と風景II

 また花切手かよ!!&去年出した「九州の花と風景」の焼き直し物かよ!!という毎度毎度の突っ込みはあるものの(爆)、それを抜きにすると正直この切手は非常に彩りも良く、個人的になかなか好印象だったりします(^^)。
考えられる要因として....

・全体的に3原色を多分に用いたり等、多彩な色使いが非常に目立ち、花や景色の良さを引き立たせている
(シート単位で見ると、彩りの多様さはより実感でき、実にカラフルでインパクトがある)

・前回の「九州の花と風景」は県花&誰もが知ってる観光地というベタベタな取り合わせだったが、今回は花も観光地も意外な選択を突いており、それが新鮮味をもたらしている

・花の場合、例えば大分県で「ラベンダー」だったり、鹿児島県で「ナノハナ」だったり等、九州でこの花が??という取り合わせは意外性をもたらしている
(実際後述する「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」でも、該当する県に該当する花が描かれている風景印が置かれていないケースもままある)

・観光地でも日本有数のカルスト台地である「平尾台」(福岡県)だったり、九州一の落差を誇っている「見帰りの滝」(佐賀県)だったりと、今までの切手に取り上げられないようなスポットをきちんと押さえている、ひいては「ふるさと切手」の本来の姿として地元のスポットを紹介する姿勢を押さえている点が大いに評価できる
※とはいえ、「阿蘇山」のように前回に引き続き取り上げられているケースもあるのですが(^^;;。

・最近少ない80円切手なので、実用面でも使い勝手がよい
(複数の種類を組み合わせて、定形外郵便物や小包等で使うと見た目で非常に彩りがよく、好印象を与えそう)

なお、この原作者の泉えいこさんたる方、どうも切手では初登場のようで、他でも年賀葉書の方で今年の九州版の「梅と手まり」を手がけている程度しか分からないのですが(Googleで調べても全くと言って良いほど検索がなかった)、これを機に切手の方でもまた色々な形で依頼が来るかもしれません。
しかし、これほど人気が出そうな代物にも関わらず、ご多分に漏れず、発行枚数600万枚のうち九州管外では200万枚しか出回らないようですので、これまた発売当日で売り切れ御免になりそうな気配が強そうです。
#前にも述べた話ですが、何故管外の発行枚数をどれもこれも一律200万枚に定めているのかがさっぱり分からないのですが....売れそうな物はもっと多く枚数設定しても良さそうなのですが(^^;;。

#今回も例によって「雑貨屋の簡易郵便局」にて「ふるさと切手&風景印絵柄対応表」を更新して掲載していますので(今回のように数がやたらと多い上、花と名所と2段階で調べる必要があると、出来上がるまでに無茶苦茶時間がかかったぞ!!)、こちらもご覧下さいませ(^^)。


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